TOPへ

卵アレルギー

赤ちゃんに多い『卵アレルギー』いつから卵始める!?

赤ちゃんに多い『卵アレルギー』いつから卵始める!?

卵はたんぱく質が豊富な食品ですが、離乳食に入れるのは生後6か月ごろからが目安です。卵を赤ちゃんに食べさせる時は、アレルギーの心配があります。卵のアレルギーは、少量でも起こることがあるため、初めて与える時はほんの少しだけ食べさせて、様子を伺ってください。「たくさん食べさせたい」「大きくなってほしい」と思うかもしれませんが、卵をいきなり沢山あげるのは危険です。特にアトピー性皮膚炎などアレルギー体質のお子さまは、皮膚が弱く、皮膚からたまごがアレルゲンとして感作され、卵アレルギーが誘発される可能性が報告されています。よって、卵アレルギー発症させないように、アトピー性皮膚炎の治療を優先することが推奨されています。また、少量ずつのたまごを摂取すること(経口免疫療法)で卵アレルギーの発症を予防できる可能性も言われています。卵を食べさせた後は、蕁麻疹や吐き気などのアレルギーの症状が出ないかよく観察してください。問題がなければ、ゆっくりと量を増やしていきましょう。
また、卵を食べさせる際は、卵黄と卵白を分けてあげることも大切です。卵のアレルギーを引き起こす成分は、卵白に多く含まれています。

卵(卵黄・蛋白・全卵)のスケジュール

卵を離乳食に取り入れる際は、以下の表を参考してください

  卵黄 卵白 1回あたりの目安
6ヶ月 × 固めに茹でた卵黄(耳かき1さじ程度)を食べさせる
7~8ヶ月 卵黄を1個分食べられると分かり次第、卵黄だけでなく加熱した卵白(耳かき1さじ程度)食べさせてみる
問題がないと分かり次第、少しずつ量を増やしてみる。卵黄1個~全卵 1/3個
9ヶ月 全卵の半分くらい食べられるよう目指す

参考: 授乳・離乳の支援ガイド(2019年)

次の項目では、卵黄と卵白と全卵の食べさせ方について、詳しく解説していきます。なお、上記の表はあくまで一般的な目安です。赤ちゃんが離乳食をどのくらい食べられるのか、他の食物アレルギーの有無、味や食感の好みなどによって、卵の食べ進め方が変わる可能性もあります。表は参考程度に押さえ、赤ちゃんの様子や成長に合わせて卵を食べさせてください。

卵黄開始は生後6ヶ月頃~

卵を離乳食に取り入れる際は、まず卵黄から始めましょう。卵黄を与えるタイミングは、離乳食を開始してから約1か月経った生後6か月頃が目安です。初めは固茹でにして、耳かき1さじ程度から食べさせましょう。アレルギーの症状がないことを確認できましたら、次は離乳食用スプーン1杯分くらいまで与えられるまで、少しずつ量を増やしていきましょう。

卵白開始は生後7~8ヶ月頃~

卵黄を半分~1個分まで食べられるようになり、かつ離乳食中期(生後7~8か月)に入った場合は、卵白を食べさせてあげましょう。初めは耳かき1さじ程度から様子を見て、数日かけて少しずつ量を増やしましょう。卵白を塊のままで食べにくい場合は、スプーンの裏側でつぶしてからあげると食べやすくなります。

全卵半分(1/2)開始は生後9ヶ月頃~

卵白を1/3個まで食べられるようになりましたら、離乳食後期(生後9~11か月)からは卵白も卵黄も一緒に食べられるようになります。全卵の量は1/2個までが目安です。卵は固くて飲み込みにくいこともあるので、細かく刻んだりスープに入れたりして柔らかくしてあげると良いでしょう。卵の色・形・味が変わると、赤ちゃんの好みがよりハッキリと分かりやすくなります。食事中の赤ちゃんの表情や様子にも注目してください。

鶏卵を含む加工食品
  • マヨネーズ
  • かまぼこ
  • ハム、ウインナー
  • 洋菓子(クッキー、プリン、アイスなど)
  • 菓子パン
  • 鶏卵をつなぎに使用しているハンバーグ

など

卵アレルギーで起こる症状

卵アレルギーで起こる症状

  • 食後30分~2時間のうちに、皮膚に赤い発疹が出る
  • 唇の周りが赤く腫れる
  • 瞼や頬が赤く腫れる
  • 吐いてしまう
  • 咳が出る
  • 顔色が悪くなる
  • 息苦しそうにしている
  • 呼びかけても反応が鈍い
  • 意識低下

卵アレルギーの検査

プリックテスト

プリック針で卵のアレルゲンを少量皮膚に入れ、15分後に出現した膨疹径を測定します。

血液検査

血中のIgE抗体や好酸球の量を測定する検査です。これによって、卵だけでなく、卵以外のどの食品にアレルギーがあるのか、アレルギー症状がおこる予測・判定に非常に有用な検査です。
(ただし、血液検査だけでは卵アレルギーの確定診断はできないこともあります。)

食物経口負荷試験

アレルギーの可能性が高い食品を実際に食べてみて、その後の症状を観察する検査です。食物アレルギーの診断において、最も信頼できる検査とされています。卵アレルギーの場合、食べられる卵の量を知ることができ有用な検査です。卵アレルギーで、条件を満たせば、当クリニックでも可能です。ご相談ください。(アレルギー症状の誘発する可能性が高いと判断される場合は、検査ができないことがあります。)

卵アレルギーの治療・克服「必要最小限の除去」とは

基本的には、「卵または卵を含む食品を必要最小限取り除くようにする」治療法が行われます。症状が軽い方の場合は、調理方法や食べる量を工夫して、一定量食べられるようにします。ただし、アナフィラキシーショックが起こる可能性が高い重度の方には、「卵の完全除去」が必須となります。

何歳で治る?

卵アレルギーは、新生児から幼児期にかけて多く見られるアレルギーの一種です。ただし、小学生や中学生まで成長すると、卵を食べても症状が出なくなる子どもが多くなります。

摂取していい時間帯は?

卵だけでなく、赤ちゃんが食べたことのない食品を食べさせる際は、日中や夕方など、医療機関が開いている時間帯に行うようにしましょう。

卵アレルギーを発症させない!予防について

離乳食デビューを遅らせない

離乳食デビューを遅らせない離乳食は生後6か月頃から始めましょう。近年の研究では、離乳食を始める時期を遅らせてしまうと、食物アレルギーのリスクが高まると報告されています。まずは体調の良い平日の昼間に、固ゆでした卵を少量与えてみましょう。「卵を与えても大丈夫だろうか」などのご不安などあれば、当クリニックへご相談ください。

アトピー性皮膚炎の治療を早いうちに行う

卵アレルギーを予防するためには、アトピー性皮膚炎の早期治療も重要です。
アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下する疾患です。アトピー性皮膚炎を発症すると皮膚がアレルゲンに反応しやすくなり(経皮感作)、アレルギー症状が起こりやすくなります。湿疹があり、アトピー性皮膚炎かどうかわからないなどあれば、当クリニックにご相談ください。

よくある質問

卵アレルギーですが、予防接種を受けても大丈夫でしょうか?

卵アレルギーの方でも、ほとんどの場合は予防接種を受けることが可能です。しかし、卵アレルギーだからといって予防接種を避けている方が多いのも事実です。予防接種は様々な感染症から身を守るために非常に有用な方法です。
予防接種について不安がある方は、必ず医師にご相談ください。

母親が卵を食べた場合、卵アレルギーの赤ちゃんは母乳によって症状を起こすのでしょうか?

卵アレルギーの赤ちゃんが母乳で卵の成分を摂取しても、アレルギー反応を起こすことはありません。妊娠中は通常通り、食事を摂っても問題ありません。

現在妊娠中です。私自身、小さい頃は重度の卵アレルギーに悩まされていたので、子どもに遺伝しないか心配しています。妊娠中でも卵を食べない方が良いのでしょうか?

妊娠中に卵を食べないことで、お子さんのアレルギーを防げるという研究報告は一切されていません。むしろ卵を制限することで、栄養バランスが崩れることの方が問題になります。お母さんは妊娠中でも、卵を含めてバランスの良い食事を楽しんでください。

卵アレルギーですが、火を通せば大丈夫?食べられる?

鶏卵アレルギーの原因となるタンパク質は、卵白に多く含まれる「オボアルブミン」と「オボムコイド」です。オボアルブミンは、熱によってタンパク質が変性するため、アレルギーを引き起こさなくなることがあります。そのため、オボアルブミンに対するアレルギーを持っている場合は、しっかりと加熱した鶏卵なら食べられる可能性があります。

しかし、半熟卵・生卵は、オボアルブミンが変性しきっていないので、アレルギー反応を起こす可能性が高いです。また、マヨネーズやカスタードクリーム、アイスクリーム、マシュマロなどの加工品は、十分に加熱されていない鶏卵が多く使われていることがあります。加熱鶏卵が食べられるようになった場合でも、これらの食品には要注意です。